愛車を少しでも高く売却したいけど、そもそも車を高く売るテクニックがわからない方はいませんか?
多くの方は、車をお得に購入する方法は理解していますが、車を高く売る方法を理解している方は意外と少ない傾向があります。
そこでこの記事では、元ディーラー営業マンの経験を元に、車を高く売るコツやテクニックを解説します。この記事で紹介する売却テクニックを活用すれば、たとえ車を売却した経験がない方でも満足できる買取金額を提示してもらいやすくなるでしょう。
愛車を少しでも高く売りたい方や愛車を高く売るテクニック・コツを理解したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
車を高く売るコツの前にまずは売却先について解説
愛車を高く売るコツやテクニックを理解する前に、車の売却先を今一度把握してみましょう。
小手先の買取テクニックに走る方が多くいますが、まずは買取の基礎となる情報を身につけることが重要です。
具体的に車を売る売却方法は3つあります。
- ディーラーでの売却
- 中古車買取専門店での売却
- 個人売買での売却
それぞれの売却方法を元ディーラー営業マンが詳しく解説していきます。
ディーラーで車を売却する方法
愛車を売却する1つ目の売却先は「ディーラー」です。ディーラーとは、大手自動車メーカーの代理店として事業を運営しており、新車や中古車の販売やメンテナンス、車検整備、買取などに対応している特徴があります。
ディーラーで車を売却することを下取りと呼び、下取りとは、新車もしくは中古車の購入に一貫して愛車を売却する方法です。ディーラーで下取り車として売却するメリットは、新車や中古車の納車時期に合わせて愛車を売却できることにあります。
一般的に中古車買取では、最新の中古車相場を反映した上で相場に適した査定価格を提示しますが、車の引き渡し時期は遅くとも数日以内であり、代車がなければ、そもそも取引が成立しません。
下取りとして車を売却すれば、新車納期が長期化しても、契約書に記載されている査定金額で買取を保証しているため、納車時期を気にすることなく取引を行えます。
さらに高品質な接客と豊富な知識と経験を兼ね備えた一流の担当スタッフがお車のアフターサービスをしてくれるため、1つ1つの疑問点に合わせて一からわかりやすく説明してくれるでしょう。
ただし、中古車買取店やオークションでの売却に比べて、筆者の経験上、1.5倍ほど査定金額が低めに提示される傾向があり、金額重視の方にはおすすめできません。
中古車買取専門店で車を売却する方法
中古車買取専門店は、中古車の買取を専門に扱う業者のことです。一般的に中古車買取店で車を売却することを「買取で売却する」と言います。買取で愛車を売却するメリットは、ディーラーで下取り車として売却する以上の査定金額が提示されることです。
中古車買取店では、最新の中古車市場を反映した上で適正価格を算出します。ディーラーの場合、オークション相場を確認して査定金額を算出しますが、オークション出品料や名義変更などの代行手数料を差し引かれるため、予想以上の査定金額は提示されません。
高年式車や過走行車であれば、走行距離や内外装の状態だけで判断するディーラーも中にはあります。中古車買取業者であれば、中古車相場と豊富な査定経験を備えるプロの査定士が対応してくれるため、価格交渉にも柔軟に対応してもらいやすいでしょう。
中古車買取店のデメリットは、常に最新の中古車市場を反映して査定金額を算出しているため、じっくり検討する時間がないことです。
個人売買で車を売却する方法
個人売買とは、友人や知人、親族間で車の売買を行う方法とオークションなどを活用して愛車を売却する2つの方法があります。インターネットの普及により、普及したオークションでは、買取業者だけでなく個人の方が利用するケースも年々増えてきました。
オークションなどの個人売買では、業者が取引の仲介に入らないため、中間手数料を取られず、高い買取金額で取引できるメリットがあります。
ただし、オークション出品には、車の搬送から書類提出、成約後の売却者との連絡など、買取に関係する様々な専門知識を必要とするため、初心者の方にはおすすめできません。
オークションの中でも、車の出品から売却までの手続きを代行してくれる業者もあります。オークションに車を出品した経験がない方は、オークション代行業者を利用するのがおすすめです。
親族や友人間で行う個人売買では、身内ということもあり、お互いに話し合いやすい環境下の中で価格交渉できるメリットがあります。
ただし、大きな金額が動く取引ということもあり、少しの食い違いで今後の関係性に悪影響を与えてしまうデメリットがあります。
個人売買で取引を行う場合には、契約書もしくは両者で話し合い決定した内容をメモ用紙に残すなどの対策が必要です。知人や親族間トラブルに発展させないためにも、重要なポイントになります。
車を高く売るコツ10選!元ディーラー営業マンが暴露します
元ディーラー営業マンが本当は教えたくない「車を高く売るコツ」を10個紹介します。
- 車査定前に愛車の買取相場を把握しておく
- 決算時期である「1月〜3月」に車を売る
- 買取金額が大幅に下落する前に車を売却する
- 装備されている純正パーツやメーカーオプションをメモする
- 3点セットがあるのか事前確認する
- 車の内外装をきれいにして「第一印象」を良くする
- 下取りよりも買取で愛車を売る
- 買取業者での査定見積を事前準備しておく
- ベテランではなく、新人スタッフに接客してもらう
- 買取店舗を友人に紹介してもらう
上記、買取におけるコツは、筆者がディーラー営業マン時代に「お客様の交渉にやられた」と感じた経験談を元に解説しています。
実用的な買取テクニックばかりです。ぜひ参考にしてみてください。
1.車査定前に愛車の買取相場を把握しておく
車を高く売るためには、現状の中古車相場で愛車がどのくらいの金額で売れるのか確認する必要があります。
実際に査定依頼前の段階で、愛車の買取相場を確認する方は筆者の経験上、2割程度しかいません。査定スタッフはお客様と商談する際に「愛車の買取相場を把握しているのか」を意識します。
買取相場を把握していない売却希望者は、買取業者からするとこちらの交渉に対して成約に持っていきやすいお客様であり、適正価格よりも少し低い金額を提示して最終的には適正価格まで持っていく商談スタイルを取ります。
筆者自身、現役のディーラー営業マン時代には、少し低めの査定金額を最初に提示して、適正価格で成約を獲得しにいく方法を取り入れていました。どんなお客様も査定スタッフが価格交渉に応じて大幅に査定金額を上げてくれると気持ちが動きやすいものです。
しかし、最終的に提示される金額は中古車市場を反映した適正価格であり、金額面で損をしていることに気がついていません。愛車の査定金額を把握してさえいれば、買取業者の提示した金額が妥当なのか一瞬で判断できるでしょう。
査定金額で後悔しないためにも、車査定前には愛車の査定相場を必ず確認することをおすすめします。査定相場の確認方法は、以下の3つがおすすめです。
- ディーラーの下取りシュミレーションを活用する
- 中古車販売金額の2割〜3割低い金額を想像する
- 一括査定サービスで提供されている買取実績を確認する
ディーラーで提供されている下取りシュミレーションは、相場よりも少し低めに金額が提示されます。そのため、あくまで参考価格程度に把握するよう意識しましょう。
筆者の経験上、最もおすすめする確認方法は「中古車販売価格の確認」です。一般的に買取金額は、中古車販売価格から2割〜3割程度差し引いた金額が上限の金額になります。
中古車販売価格は、カーセンサーなどで愛車の条件に近い情報をすぐに確認できるためおすすめです。
2.会社決算時期である「1月〜3月」に車を売る
車を高く売るには「売却する時期」を考えて査定依頼を行いましょう。営業マンとしての経験上、最も高い買取金額が提示されやすいのが「1月〜3月」のタイミングです。
1月〜3月のタイミングは、自動車業界の中でも「決算時期」に該当する時期であり、新車だけでなく中古車の流通台数が他の月よりも増えます。
流通台数が増える原因は、4月以降に新社会人になる方や転職、海外転勤からの帰国などで車が必要になり、販売店に足を運ぶ購入希望者が増えるためです。1月〜3月までの時期は、営業マンとしても受注や買取の成約台数が確保しやすく、1台でも多くの成約を獲得しようと意識します。
そのため、他の月よりも高い買取金額が提示され、お得な条件で愛車を売却できる訳です。
おすすめとしては、3月の中旬から下旬にかけて査定を依頼するのではなく、2月の中旬から下旬にかけて査定商談を行い、3月の上旬までに車を売却してしまうとベストでしょう。
中古車市場では、3月の中旬から下旬にかけて相場が下落方向に動きます。下落する理由は、4月以降に車が欲しいと思うユーザーが極端に減るからです。
中古車市場は、車の流通台数が増えるほど高くなる傾向があるため、売却するタイミングを調整して交渉を進めていきましょう。
3.買取金額が大幅に下落する前に車を売ること
車が高く売れる時期を理解した後は、買取金額が大幅に下落するタイミングも理解しておきましょう。経験上、買取金額が大幅に下落するタイミングは「4月〜6月」の時期です。
4月〜6月は、車の販売台数も下落傾向にあり、車が欲しいユーザー数も少ない傾向があります。実際に「1月〜3月までのタイミング」と「4月〜6月までのタイミング」で買取金額を比較すると、提示される金額は10万円以上も差が出る可能性があります。
ネットの情報では、複数の買取業者に相見積もりを取るなどの方法がテクニックとして挙げられています。実際は高く売れやすい時期と売れにくい時期を理解しているだけでも、査定金額で損をする可能性が低くなるでしょう。
愛車を早急に売却する必要があるなどの諸事情がなければ、査定依頼する時期を調整しつつ、愛車をより高く売却することをおすすめします。
4.車に装備されている純正パーツやメーカーオプションをメモしておく
愛車に搭載されている純正パーツやメーカーオプションを1枚のメモ用紙にまとめておく方法も愛車を高く売るためのコツです。査定スタッフは車のオプション装備を1つ1つ確認しますが、どうしても抜けが発生する可能性があります。
純正ナビやレザーシート、サンルーフなどは見落としが低いオプション装備ですが、エアローパーツや標準の安全性能装置などは加点対象にも関わらず、実は見落としが多いポイントです。
査定スタッフがオプション装備を見落としたことで、適正な査定金額が算出されないことを避けるために、査定前にはオプション装備を確認しつつ、1枚のメモ用紙にまとめて査定前にスタッフへ渡すと効果的です。
車を購入した際の最終見積が手元に残っていれば、見積書をコピーして査定スタッフに渡す方法も良いでしょう。適正価格を算出してもらうためには、欠かせない重要なポイントです。
現在、社外品のパーツを取り付けている状態で自宅に標準パーツが保管されている場合には、査定時に持参しつつ、合わせて査定してもらうことをおすすめします。
5.車を高く売る「3点セット」があるのか事前確認する
車を査定する際には、内外装の状態の他に、「3点セットの有無」が確認されます。
3点セットとは、「保証書、メンテナンスノート、車の取扱説明書」の3つです。どれか1つでも不足していれば、査定時に減額対象となってしまいます。逆に3点セットが全て揃っていれば、加点対象になることを覚えておきましょう。
3点セットは、車検証入れに保管されている可能性が高いです。場合によっては、車検証入れを開けた経験がない方も中にはいます。車検証入れは、助手席のダッシュボード内に保管されているケースが多いです。
査定前には、保証書とメンテナンスノート、取扱説明書が車検証入れに保管されているのかを確認してみてください。
メンテナンスノートを紛失してしまった場合には、近くのディーラーに足を運び、車両データが残っていれば再発行してもらえます。手元にメンテナンスノートがなければ、一度近くのディーラーに問い合わせてみましょう。
6.車の内外装を綺麗にして「第一印象」を良くすることで車を高く売る
車の第一印象は査定を行う上で重要なポイントです。査定スタッフは内外装のチェック以前に車の第一印象で査定金額を第1に判断します。
そのため、内外装が綺麗になっていない車であれば、メンテナンスが行き通っていないと判断されてもおかしくありません。特に車内のタバコやペット臭は査定基準において、大幅な減額対象となります。
実際にタバコの臭いが車内に残っているだけでも、数万円単位で減額されてもおかしくありません。タバコの臭いは意外と気がつかないものです。
対策方法としてタバコ臭が残るエアコンフィルターを交換する方法や除臭効果の強い対策アイテムで臭いを取り除けるなどがおすすめです。
ペットの毛が車内に残っている状態でも減額対象となります。車を売却検討している方は、査定依頼の半年前からペットを乗車させない、もしくはタバコを吸わないなどの対策が必要でしょう。
7.ディーラー下取りよりも車買取で車を高く売る
車を高く売るためには、ディーラーで下取り車として売却するより、買取で車を売却することをおすすめします。
下取りでの売却とは、自動車正規ディーラーでの車購入に合わせて愛車を売却する方法です。下取りは、車の納車時期に合わせて車を売却できる手軽さがありますが、買取と比較して低い査定金額しか提示されないデメリットがあります。
実際に筆者のディーラー営業マン時代には、自社で提示した査定金額と買取店で提示された金額には、1.5倍ほどの差額がありました。具体的には、ディーラーで20万円で提示された車の場合、買取業者では35万円の提示という計算になります。
下取りでの売却は、中古車市場を反映した上で仲介手数料やオークション出品料を差し引いた上で査定価格を算出しているため、結果的に低い金額でしか提示されません。
買取での売却では、引取りする業者が自社内で車を再販する仕組みを採用しており、引き取りした車を再販することで利益を得ています。
買取での売却では、仲介手数料などのマージンが一切発生しません。少しでも高く愛車を売却したい場合には、買取での売却を前向きに検討してみてください。
8.車買取業者での査定見積を事前準備しておく
愛車をディーラーで売却したい場合には、買取業者で提示された見積を事前に準備しておきましょう。ディーラー営業マンが最も嫌がる価格交渉は、買取業者と査定金額を相見積された場合です。
下取り金額は、買取金額に比べて低めに提示されるため、条件が悪ければ、売却希望者は買取店に車を売却してしまいます。ディーラー営業マンには、「下取り率」と呼ばれるノルマがあり、下取り率が極端に悪いと自身の給料に悪影響を与える原因になりかねません。
下取り率を上げるためには、買取店が提示した以上の査定金額もしくは、提示された条件に限りなく近い金額を提示する必要があります。
ディーラーで売却検討している方は、担当営業マンに車の査定をしてもらう前段階で買取業者に査定見積を依頼しましょう。買取業者に足を運ぶ時間がない方は、車一括査定などの便利なサービスを活用して、価格交渉できる材料を準備してください。
9.車を高く売るにはベテランではなく、新人スタッフに接客してもらう
車を高く売るためのコツとして「査定を依頼する方をこちらから選択する方法」も効果的です。具体的には、ベテランスタッフではなく、営業経験が浅い新人スタッフに対応してもらいましょう。
新人スタッフは、接客経験が乏しく、少し頼りない気がしますが、査定金額を大幅にアップさせるための方法として最も効果的です。
新人スタッフにも必ずノルマが存在します。新人スタッフには、既存の顧客がつきにくく、成約率は高くありません。そのため、新人スタッフに接客させることで、売却希望者の価格交渉に乗ってもらいやすい環境を作り出しやすくなります。
価格交渉が上手く成立すれば、納得できる査定金額も提示してもらえるでしょう。クロージングに差し掛かったタイミングで「この条件以上なら、あなたに車を売る」と話してみましょう。そうすれば、新人スタッフは瞳を輝かせて、先輩スタッフに価格交渉に行くはずです。
10.車買取店舗を友人に紹介してもらうことで高く売る
意外と知られていない高額査定を狙う方法が「友人に買取業者を紹介してもらう方法」です。車の販売や査定依頼において、既存顧客からの紹介ほど効果的なものはありません。
既存顧客からの紹介は、滅多にもらえる機会ではなく、営業マンとしても必ず獲得したい契約内容の1つです。紹介制度を活用することで、紹介元の既存顧客のこともあり、低い査定金額が提示できない状況を作り出せます。
条件によっては、中古車市場以上の買取金額を提示してもらえる可能性も高いでしょう。筆者自身、現役のディーラー営業マン時代には、既存顧客からの紹介客は、他の新規顧客以上の手厚いサービスと高い買取金額を提示していた経験があります。
知人や親族に買取業者を利用した経験がある方や知り合いが買取業者で勤めているなどの情報を入手すれば、活用しない理由はありません。情報収集も兼ねて、一度、車に詳しい友人や知人、親族に買取業者の知り合いがいないのかを相談してみましょう。
車を高く売るために意識したい3つの心構え
車を高く売るために意識してほしい3つの心構えがあります。
- この店舗で車を売る意思を正直に伝える
- 車を売るための必要書類を事前に準備する
- 担当する車査定スタッフと良好な関係を築く
上記、3つの心構えは愛車を高く売る上で欠かせないポイントばかりです。
意外にも査定や交渉テクニックに走る方が大勢いますが、査定依頼する上での心構えについて知識を深めておくことも重要です。それぞれのポイントを詳しく解説します。
この店舗で車を売る意思を正直に伝える
査定金額の価格交渉を行う際には、まず第一に「この店舗で条件が良ければ売却する意思を伝える」ことが何よりも重要です。
ネットの情報では、複数の査定業者に査定見積を依頼するなどの情報が記載されていますが、本質は、「どれだけ売却する意思があるのか」ということです。
担当する営業マンにもノルマがあり、成約率が高い売却希望者には、最大限の上限査定金額を提示します。筆者自身、ディーラーの営業マン時代には、やはり「条件が良ければここで車を購入して下取り車も出す」というお客様に対して、限界以上の金額提示を意識していました。
価格交渉に関係するテクニックやコツも重要ですが、何よりも大切なのは、担当スタッフの気持ちをコントロールすることでしょう。
この店舗で車を売る意思を伝えづらいと感じている方は、査定前に担当スタッフへ伝えておくと、気持ちが楽になります。
車を売るための必要書類を事前に準備する
愛車を高く売るための心構えとして査定前に必要書類を全て用意しておくことをおすすめします。車を売却する際には、軽自動車と普通車によって必要な書類が異なります。
具体的には、下記の表を参考にしてみましょう。
軽自動車の必要書類 | 普通車の必要書類 |
---|---|
自動車車検証 | 自動車車検証 |
認印 | 実印 |
リサイクル券 | リサイクル券 |
自賠責保険証明書 | 自賠責保険証明書 |
納税証明書 | 納税証明書 |
自賠責承認請求書 | 自賠責承認請求書 |
– | 譲渡書 |
– | 委任状 |
– | 車庫証明書 |
– | 印鑑証明書 |
軽自動車売却と普通車の売却に必要な書類を比較すると、普通車の方が用意する書類が多い傾向があります。印鑑証明書は市役所またはコンビニなどで取得可能です。ただし、印鑑証明書は発行から3ヶ月以内が有効期限となります。
つまり、車の引き渡し日から3ヶ月以上前に書類を取得しないように意識してください。車庫証明書は、警察署で取得可能であり、車検が3ヶ月以上残っている車に対して必要です。
車庫証明書は、買取業者側で対応するケースもあるため、担当スタッフに事前に確認しておきましょう。車を売却する際に必要な書類を査定前に用意しておくことで、車の売却意志の強さを担当スタッフに伝えることができます。
担当スタッフに売却する意思が伝われば、価格交渉にも対応してもらいやすくなるでしょう。
担当する車査定スタッフと良好な関係を築く
担当する査定スタッフと良好な関係を築くことも重要なポイントです。
査定依頼する担当スタッフも売却希望者と同じ感情を持っています。横柄な接客態度をするお客様や無理な価格交渉を行うお客様に対して、担当スタッフは良い印象を持ちません。
担当スタッフと良好な関係性を築くことで、「この人の車を自社で買取したい」という感情が芽生え、多少無理な条件にも応じてくれるやすくなるでしょう。査定スタッフを下に見るような態度を取らず、良好な関係性を築いてください。
実体験で検証済み!車高価買取を実現させる効果的な話法事例【3選】
ディーラーで働いていた筆者が考える、車高価買取を確実に勝ち取る効果的な価格交渉法が3つあります。
- 〇〇さんに愛車を売りたい
- 〇〇万円以上ならここで車を売る
- 友人から〇〇さんを紹介してもらったのですが、、
〇〇さんに愛車を売りたい
「担当してくれた〇〇さんに愛車を売りたい」という言葉は、担当スタッフからすると言われて嬉しい言葉であり、価格交渉を行う際には武器になります。〇〇さんに車を売りたいと言われて嫌な気持ちになる方はいません。
筆者自身、このような言葉を売却希望者から言われてしまうと、価格交渉に思わず応じてしまった経験がありました。価格交渉を成功させるための具体的な話法としては、以下の内容を参考にしましょう。
〇〇さんは、今まで接客してくれた他の買取業者よりも、親切丁寧で一番好印象を持っています。私の気持ちとしては、〇〇さんに愛車を売りたいと考えています。もう少し価格交渉の相談に乗ってくれませんか?
上記、話法例の活用をおすすめします。
例題として挙げた参考文は、営業マン時代にお客様から言われて、最も嬉しかった言葉です。「〇〇さんに愛車を売りたい」というキラーワードを価格交渉の際に上手く活用することで、大幅な買取金額のアップが期待できます。
〇〇万円以上ならここで車を売る
買取業者に売却意思を伝えることが、高額査定を引き出すための最大のポイントです。具体的には、他社の買取金額と比較して「〇〇万円以上ならこの店舗で車を売る」という強い意思を査定スタッフに伝えましょう。
査定スタッフとしては、明確な成約条件を売却希望者から提示されているため、価格交渉にも応じやすい傾向があります。
具体的な交渉話法は以下の内容を参考にしてください。
複数の買取業者で査定見積を取りましたが、提示された最高金額が〇〇万円でした。もし、御社で〇〇万円以上の査定金額を提示して頂ければ、この場で契約書を交わすのですが、いかがでしょう?
価格交渉の条件に応じてくれる業者であれば、提示された金額以上の条件を叶えてくれるでしょう。価格交渉する条件があまりにも無謀過ぎる内容の場合、買取業者側からお断りの話を言われてしまいます。
そのため、「〇〇万円以上なら売る」という交渉話法は、諸刃の剣にもなりかねないことを覚えておきましょう。契約書は、一度交わした後にキャンセルすると高額なキャンセル手数料を請求される可能性があります。さらに契約書の取り消しは基本できません。
友人から〇〇さんを紹介してもらったのですが、、
買取商談において、既存顧客の紹介は効果的な価格交渉ポイントです。紹介制度は、紹介客以外にも紹介元の立場もあるため、他の売却希望者以上のサービスを求められる傾向があります。
紹介客が損をする査定金額の提示を行えば、紹介元の顔が立ちません。友人や親族、知人からの紹介で買取業者と価格交渉する場合には、以下の話法を参考にしてみましょう。
今回、査定してもらったきっかけは、既存顧客である〇〇さんの紹介でした。納得できる価格を提示して頂ければ、御社での買取も検討するのですが、、。
などと自分が既存顧客からの紹介であることを積極的にアピールしましょう。
紹介客アピールのし過ぎや無理な価格交渉は、査定時に悪影響を与えてしまう原因になりかねません。あくまで担当スタッフと良好な関係性を築きつつ、無理のない範囲で価格交渉の相談をしてみてください。
絶対確認!愛車を高く売るために注意したい5つのポイント
ここからは、愛車を高く売るために必ず注意してほしいポイントを5つに厳選して解説します。
- 自動車ローン残債を確認する
- 複数の車買取業者に査定依頼する
- 車の事故歴や修復歴を黙秘しない
- 自動車税の還付金対応の確認
- 安心できる取引を希望するなら大手車買取専門店へ
愛車を高く売るためには、買取に関係するテクニック以外にも予備知識を武装しておくことが重要です。
以下で紹介する知識は、皆さんが知っているようで意外と理解していない内容ばかりです。ぜひ参考にしてください。
自動車ローン残債を確認する
愛車を売却する前には、車のローン残債を確認しておきましょう。現在所有している車をローンで購入した場合、もしくはローン残債が残っている場合には、ローンを返済する必要があります。
ただし、査定価格がローン残債以上の場合、残債金額を差し引いた金額が買取業者から振り込みされます。
車査定価格がローン残債以下の場合には、追加費用を買取業者に支払う必要があります。ローン残債が残る車の名義変更を行う際には、「所有権解除」と呼ばれる変更手続きを行います。所有権解除とは、車の所有権をローン会社やクレジット会社から自分名義に変更する手続きです。
現状のローン残債は、ローン契約した代理店もしくはローン会社に電話で確認可能です。現状の残債金額を確認する場合には、車の登録ナンバーと生年月日、名前をローン会社や代理店に話し、本人確認を実施した上で金額の把握をしましょう。
原則として、ローンが残っており、所有権解除ができていない状態では、車を売却できません。車の所有者が誰になっているかは、車検証の所有者欄で確認できます。
所有者欄がクレジット会社やローン会社になっている場合には、所有権解除の手続きが必要です。
複数の車買取業者に査定依頼する
複数の買取業者に査定依頼することも重要です。営業マン時代の経験上、買取業者によって提示する査定金額は多少異なります。
具体的には、A社では70万円の買取金額に対して、B社では90万円、C社では100万円の提示などはよくあるケースです。複数の買取業者に査定依頼することで、愛車の適正価格も判断できるでしょう。
1社だけに査定を依頼する方法も中にはありますが、提示した買取業者が適正価格で査定金額を提示しているのかは確実ではありません。複数の買取業者としては、最低でも3社以上の買取業者から査定見積をもらいましょう。
3社以上の査定見積をもらうだけでも、時間と労力が必要になります。もし、複数の買取業者に足を運ぶ時間がない方や査定依頼で買取業者に行くのが面倒だと感じている方は、一括査定を利用して複数の買取業者に査定依頼してみてください。
一括査定では、売却希望する車の車両情報を入力するだけの手続きで、一度に複数の査定業者に査定依頼できる便利さがあります。依頼できる査定件数は、一括査定サービスによってさまざまですが、最高でも10社ほどの業者に見積もりを同時依頼できるでしょう。
複数の業者に査定依頼する場合には、ぜひ一括査定の利用をおすすめします。
車の事故歴や修復歴を黙秘しない
愛車を少しでも高く売却したいと考える方の中には、事故歴や修復歴を黙秘した状態で査定を依頼するケースもあるでしょう。
いくら査定金額を少しでも高くしたいと考えても、車の事故歴や修復歴の有無を黙秘することはおすすめできません。買取業者への虚偽申告は、売買契約後に重大なトラブルに発展する原因になってしまいます。
実際に筆者自身の営業マン時代に虚偽の申告を行った売却希望者と業者間で車両トラブルに発展し、減額請求されていた記憶があります。車の査定時に見抜けなかった査定スタッフの技量の無さも疑われる問題点の1つですが、虚偽申告をすること自体、問題行動です。
万が一、虚偽の申告をしたことに気づいた場合には、愛車を引き渡す買取業者に連絡を入れましょう。今後の関係性にも繋がるトラブルに発展する前の対策が必要です。
自動車税の還付金対応の確認
自動車税の還付金対応は、愛車を売却する際に確認したいポイントです。買取業者によっては、還付金対応を行わないケースもあります。
特に毎年課税される自動車税が高額な車であれば、還付時期によって返金される金額も高くなるでしょう。ただし、軽自動車の場合は、自動車税は年払いで算出されるため、車の廃車や買取での名義変更時に税金が還付されることはありません。
買取業者に多いケースが、査定金額の中に自動車税を含めて金額で価格提示していることです。一般的に大手買取専門店やディーラーでは、査定金額と自動車税の還付金額は別々で支払われる仕組みになっています。
買取業者と売買契約を結ぶ中で、自動車税の還付有無が気になる方は、売買契約を結ぶ際に確認しておくことをおすすめします。
契約書は一度交わしてしまうと、買取業者によって高額なキャンセル料を請求される可能性があり、契約書の取り消しはできません。担当スタッフに説明されるがまま契約書にサインすることはせず、契約書を細部まで確認することが重要です。
安心できる取引を希望するなら大手車買取専門店へ
車を売却した経験がない方やとにかく車両トラブルを防ぎたい方は、大手買取専門店やディーラーでの売却を検討しましょう。大手買取専門店やディーラーでは、数多くの車の売買実績があり、万が一のトラブル発生時でも適切な対応をとってくれます。
さらに買取に関係する知識と経験豊富な営業マンが対応してくれるため、査定に関して分からないことがあれば、細かく丁寧に教えてくれるでしょう。
大手買取専門店やディーラーなどは、自社の企業イメージを大切にする傾向があり、悪質な取引や売却希望者の損失が大きい取引は行いません。
車を高く売るコツやテクニックまとめ
車を高く売るコツやテクニックは、意外と理解しているようで実は理解していない方が多い傾向があります。最も効果的なコツやテクニックは、「売却する意思をはっきりと伝える」ことです。
複数の買取業者に査定依頼する方法も良いのですが、買取業者は自社で車を売却する意思が強い方に対して、限界を超えた査定金額を売却希望者に提示します。実際に筆者自身の経験上、自社での売却意思が強いお客様であるほど、価格交渉に対応していた記憶があります。
車買取に関係するテクニックやコツがネットで共有されていますが、「買取査定の本質を理解すること」が何より重要なポイントです。
この記事の内容を参考にして、是非車を高く売るコツやテクニックを理解してみてください。